Part 6型 その2:文脈語彙



Part 6 長文穴埋め問題のポイントその2。今日は文脈語彙です。

Part 6 文脈語彙

前回はPart 6攻略のポイントとして、Part 6型問題がカギであることを説明。そして、Part 6型問題「接続副詞」の問題の見分け方と解き方をお伝えしました。

前回の復習ですが、Part 6型問題はPart 6全12問のうち4〜6問を占めます。そのうち1〜2問が接続副詞です。一方、今回説明する「文脈語彙」の問題の出題数はナント2〜4問!そして、語彙問題だからといって、すべてがPart 6型とは限らない。問題数は多いし、見分けにくい。ちょっと厄介ですね。

だからこそ、その特徴をしっかり押さえておきましょう。さっそく例題を見てください。

If you have any further questions about the ——-, please do not hesitate to call me.

143.
(A) company
(B) role
(C) candidate
(D) supervisor

この文だけで判断する限りは、どの選択肢も空欄に当てはまります。空欄を含む文だけでは正解の決まらないPart 6型問題です。ちなみに文の意味は、「(空欄)に関してさらに質問があれば、遠慮なく電話ください」。選択肢は(A)会社、(B)役割、(C)候補者、(D)上司、という意味です。

次に考えるべきことは、空欄の文以外のどこに、この問題の根拠があるのか?

もし冒頭文にこう書いてあったとしたら…

I highly recommend Paul Bennett to your organization for the position of senior account manager .

これを読んで「求人に応募する時のreference letter(推薦状)だ」と気付けば、(C)candidate「候補者、応募者」が正解と分かります。この文は「ポール・ベネットを御社のシニア・アカウントマネージャー職に推薦します」という意味です。

ここで、Part 6の文脈語彙のポイントをまとめます。

  • 語彙問題 かつ 空欄を含む文だけでは正解の決まらない問題
  • 名詞と動詞の語彙問題が多い
  • 選択肢の難易度が低いことが多い
  • 正解の根拠となる文は、冒頭文や、空欄を含む文の直前・直後になることが多い

Part 6の文脈語彙問題には、名詞と動詞の問題が多く、形容詞と副詞は少ないという傾向があります。Part 5では、名詞・動詞・形容詞・副詞がそれぞれ3問程度、ほぼ均等に出題されるのに対して対照的です。

そして、選択肢を読んで「語彙問題にしては、簡単だ」「知っている単語ばかりだ」と思ったら、文脈語彙の可能性が高いと考えて下さい。Part 5の語彙問題は「語句の意味」「語句の使い方」を問う問題なので、語彙レベルが高いものが多い。一方で、文脈語彙の問題は「長文を読んで理解できること」を試しているのです。

文脈語彙の厄介なところは、正解の根拠がどこにあるのか?それが分からないこと。ただし、Part 6では冒頭文に重要な情報が含まれることが多い。また、他の空欄を含む文に根拠があることも多いのです。もし時間的に余裕がなければ、Part 6型問題を後回しにしてもよいですね。

次回はPart 6 長文穴埋め問題のポイントその3をお届けします。正解の根拠の見つけ方については、Part 6 長文穴埋め問題のポイントその4にて、改めてお伝えします。


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