しっかり復習―Part 7の7ステップ復習法



この記事の要点:

    • 長文読解問題Part 7では、復習にてカバーしたい「学びドコロ」がたくさん
    • 答え合わせして解説読むだけではモッタイナイ
    • テクニックと読解力の両方を伸ばす7ステップの復習法を紹介

今日『Part 7復習に役立つ小ワザ3つ』という記事を公開しましたが、書いた後、心の中にちょっとしたわだかまりが…
「お前、小ワザはいいけど、復習のやり方は書かなくていいの?」
自分の良心(?)に責められました。

というわけで、Part 7で「しっかり復習」する方法を提案します!

Part 7 復習道具 一式

さて、多くの方が、「問題解いた」「答え合わせした」「解説読んだ」以上!で学習を終えてしまいます。ですが…

「答え合わせして解説読んで、分かったつもりになっていませんか?」
「もし1ヶ月後のテストで全く同じ問題が出たとしたら、正解できますか?」
「解説を読んで分かっただけで、英語力や読解力は伸びているのでしょうか?」

一つでもドキッとした方は、「しっかり復習」をお試しください!なお、ここでいう「復習」とは、問題を解いて、答え合わせと解説チェックの終了後にやるものですので、お間違えなく。

それでは「しっかり復習」の中身ですが、以下全7ステップです。

    1. 問題演習の解き直し
    2. 長文の精読(意味の理解・語句のチェック)
    3. 長文の音読
    4. 語句の再チェック
    5. 設問・選択肢の精読(意味の理解・語句のチェック)
    6. 答え合わせ
    7. パラフレーズ抜き出し

では各ステップの具体的なやり方について、説明します。

1. 問題演習の解き直し

解説を読んだ。正解も分かった。この状態で改めて、本番同様の時間配分で、問題を解き直しましょう。

「答えが分かっているのに、意味あるの?」そう思うかもしれませんが、いいんです。

ここでのポイントは、本番同様にキッチリ解くこと。

  • タイムマネジメントを徹底する
  • 正解の根拠を長文内で確認する(記憶だけに頼って正解を選ばない)

この2点を押さえておきましょう。

2. 長文の精読(意味の理解・語句のチェック)

ステップ2では長文を精読しましょう。

精読とは、丁寧に読む、熟読する、という意味。知らない単語は辞書で確認して、必要に応じて文法書も調べながら読むということです。ただし、時間的余裕がなければメリハリをつけて取り組んでください。

  • 英語を読んで意味がわかるようにする(日本語訳を参照してもよい)
  • 知らない単語をリストアップする(問題用紙コピーに印をつける)

この2点は最低限、押さえておきましょう。

3. 長文の音読

ステップ3ではさらに読む。今度は音読です。

声を出しながら読む際、ステップ2で確認したはずの意味が分かっていればOK!逆に、英文や語句の意味が分からなければ、そのままにしないで意味を再確認してくださいね。「音読」とは単に声に出すことではなく、「意味を踏まえて音声化する」ことなのです。

4. 語句の再チェック

ステップ4は、ステップ2にて行った語句チェックの見直しです。

ステップ2〜3で語句の意味は頭に入っているはず。ですが、念のためもう一度確認しておきましょう。

ステップ2でリストアップした「知らない単語」について、(1) 語句を声に出して読み、(2) 意味を覚えているかチェックしてください。

5. 設問・選択肢の精読(意味の理解・語句のチェック)

設問と選択肢は長文に比べて軽視されがち。キッチリ読むチャンスは、意外にありません。

ここではあえて時間をかけて精読、正確に意味をつかんでください。ここでも、知らない単語はリストアップしておきましょう。

6. 答え合わせ

復習前にも答え合わせしているので、これが2回めの答え合わせです。

答え合わせですから、「正解 or 間違い」をチェックするのですが、それはオマケのようなもの。

ここで確認すべきは、「正解の根拠は、本文のどこにあるのか」ということ。

さらには、「間違いの選択肢が間違いである根拠」も確認できれば、言うことナシ!

7. パラフレーズ抜き出し

パラフレーズ=言い換え表現を抜き出しましょう。

正解となる選択肢は多くの場合、長文の中にある正解の根拠を、違う表現で言い換えています。

ステップ6で長文内の「正解の根拠」を特定しているので、そこにはたいていパラフレーズが隠れているのです。

このパラフレーズとなる表現ペアを、抜き出してください。例えば次の例題にはどんなパラフレーズがありますか?

[例題]

… Starting November 15, Personnel Department will
run the weekly meetings at Room 404. …

165. How often is the meeting held?
(A) Once a day
(B) Once a week
(C) Once a month
(D) Once a year

設問165の正解は (B) Once a week ですが、選択肢と長文の間に、once a week = weekly というパラフレーズが隠れています。実はもう一つ、設問と長文の間にも、 the meeting is held = run the (weekly) meeting という、パラフレーズがありますね。

このようにパラフレーズを確認することで、ステップ6で確認したはずの正解の根拠を、再確認できます。それは同時に、正解の根拠を見つける力を鍛えることにもなるのです。

「しっかり復習」の7ステップは以上です!

「しっかり復習」というだけあって、けっこう盛りだくさんの内容で、時間もかかります。

時間が足りなければステップを省略する、復習対象の長文を絞るなど、工夫しましょう。

学習内容をカスタマイズすることも、限られた時間で学習成果を上げるために大切ですよ!


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